コンサルにおける経験者採用の一般的採用プロセスは以下の通りです。
- エントリー
- 書類審査
- WEBテスト ※実施しない場合もあります。
- 一次面接 ※複数回実施する場合もあります。
- 最終面接
本記事では、コンサル面接(一次・最終ともに)でよく聞かれる質問とその答え方ついて説明します。
自己紹介
質問① 自己紹介と略歴
冒頭、3分程度で簡単に自己紹介をするのが通例です。大学卒業から現在に至るまでの経歴を手短に説明しましょう。職務経歴書の職歴要約の内容を端的に話すと良いです。また、コンサルに入社後に活かせる経験を織り交ぜると印象が良くなります。
志望理由
質問② コンサルファームを志望する理由
次のフレームに当てはめるとロジカルに説明することができます。
- 結論
「〇〇業界の〇〇支援に携わりたい」など、コンサルで貢献したい領域を伝えましょう。 - 具体例
「特に関わりたいプロジェクトは〇〇業界の〇〇領域における業務改革です」など、さらに一段具体的に貢献したい領域について言及します。これまでの経歴と親和性があると、聞く方は理解しやすいです。 - 理由
以下の3つのカットで理由を説明します。- 現状の課題認識
- コンサルの支援内容
- コンサルになりたいと考えたきっかけ
- 総括
最後に1~3を総括し、再度結論を伝えます。
コンサル入社後をイメージした質問
質問③ (応募した会社)を志望する理由
この質問に対しては、求人票に記載のあるポジションと自分の経歴の親和性が高いことを主張します。また、いくつかのコンサルファームを調査した結果で、特徴的と感じた部分を引き合いに出し、その部分が自分の経歴と親和性が高いことを主張してもよいでしょう。
いずれの場合でも、「自分の経歴は貴社にマッチします」、ということを主張することが重要です。
質問④ コンサルファームに入社後、やってみたいプロジェクト
これまでの経歴や志望動機と整合性を取りつつ、直近で何ができるのか、将来はどんなことをやってみたいのか、という2つの時間軸でお伝えするとよいでしょう。
コンサルに入ることがゴールではなく、その先もイメージしていることを伝えられれば良いと思います。
質問⑤ 10年後のキャリアビジョン
初めに10年後のゴールを提示し、それまでのステップとして2年後は・・・、5年後は・・・のように段階的な実現イメージをお伝えすると良いでしょう。段階的な目標を達成するために、どういうプロジェクトでどういう経験とスキルを身に着ける、という話ができると良いと思います。
これまでの経歴に関する質問
質問⑥ 新卒入社した会社を先行した理由
自らの意思で選んだことをお伝えできれば良いと思います。間違えても、学校推薦で余っていたので・・・などとは言わないようにしましょう。
質問⑦ 転職先を選んだ理由・経緯(ある場合)
転職歴がある場合には、その転職の理由や経緯を確認される場合があります。転職経験があってもマイナスポイントにはなりませんが、今回の転職活動に至るまでのキャリアに一貫性があることを伝えられるようにストーリーを構成しましょう。
これまでの職務経験に関する質問
質問⑧ 現在の業務における役割
求人票記載のポジションと親和性の高い内容をお伝えしましょう。とくにDXコンサルの案件をイメージし、実務面およびマネジメント面で回答できるとよいでしょう。
例)実務面:要件定義における部門間の調整 など
マネジメント面:ソフトウェアベンダーとSIerとの混成チームの統率 など
質問⑨ これまでの業務で一番の成果
できるだけ広範囲での効果を訴求できるようにしましょう。
「〇〇開発を成功させた」だけではなく、「〇〇開発の成功をきっかけに、その成功事例をベースとして開発プロセスを標準化した。これにより、それ以降の開発の効率化に貢献した。」など、単一案件での効果ではなく根本的な効果を訴求できると良いでしょう。
質問⑩ これまでの業務で一番の困難
こちらの質問は以下のフレームで回答を用意しておきましょう。
- 困難の内容
- 要因・背景
- 解決策
- 結果
この質問は、困難に面したときにどのように対処してきたのか、というマネジメント面での能力を問われています。「一人で徹夜してなんとかしました。」というエピソードは面白いですが、マネジメント能力としてはプラスではありません。事実であったとしても、他のエピソードを選びましょう。
コンサルという職種に関する質問
質問⑪ コンサル未経験では苦労すると思うがどう考えるか
この質問はコンサルに異業種から転職したほとんどの人が壁にぶつかっている、というのが背景にあります。特に苦しむのは、ロジカルシンキングとプレゼン資料の作成です。自社内の共通言語でファジーに会話ができる事業会社とは違い、クライアントと向き合って誤解の生じないコミュニケーションをとることは大変困難な作業です。
「苦労することは覚悟の上です。これまでもいくつかの困難は経験しています。不足している部分は努力してキャッチアップします。」といった回答ができると良いでしょう。
質問⑫ コンサルに必要な資質をどう考えているか
禅問答のような問いですが、これもよくある質問です。
「マジックナンバー3」と言われるように、「大きく考えて3つあると考えます」から初めて、3つ回答するとよいでしょう。
ちなみに私が用意した3つは「責任感」「好奇心」「チームへの貢献」でした。
英語に関する質問
質問⑬ ビジネスでの英語利用経験および英語の実力は
できる場合は心配ないのですが、英語が苦手な人は辛い質問です。私も苦手です。とりあえずじたばたしてもどうにもならないので、「ビジネス利用はしたことはないです。英語は苦手ですが、嫌いではありません。現在も学習しておりますので、今後レベルアップしていけると考えます。」とポジティブに回答しましょう。
まとめ
本記事ではコンサルの面接でよく聞かれる質問を取り上げ、印象の良い回答方法を説明いたしました。
この記事を参考に、手書きで回答例を作成することをお勧めします。書くことで思考の整理にもなりますし、記憶にも定着しやすいです。コロナ以降、採用面接はオンラインで実施されることが多くなっていますので、カンニングペーパーをPCに貼り付けて面接に臨むことも可能です。(実は私もやりました)
とにかく、面接は準備が大切です。しっかりと自分をアピールできるように準備しましょう。
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