コンサルタントの仕事はクライアントの課題を解決することです。解決すべき課題がある場所はもちろんクライアントの職場です。本サイトの想定読者である製造業の方は耳にタコだと思いますが、課題解決は現場現物が鉄則です。そのため、クライアントの職場に赴いて話を聞き、職場や資料やシステムの現物を目で確認し、課題を解決するのがコンサルのあるべき姿だと思います。
私が勤めるコンサルファームでも、ベテランの先輩方は、「昔はクライアントサイトで終電がなくなるまで働いて、タクシーでホテルに帰るという生活が続いたもんだよ」などと言っています。
しかし、現在はすっかり働き方が変わっています。私は2年前にコンサルファームに転職して以来、毎日自宅からテレワークしています。テレワークが定着した理由として、コロナは無視できないものではありますが、あくまできっかけに過ぎないと考えます。テレワークが定着した理由として以下のように分析してみました。
テレワークが定着した3つの理由
テレワーク環境が普及した
TeamsやZoomなどのビデオ通話アプリの普及のおかげで、会議や共同作業を実行するテレワーク環境が整ったことが1つ目の理由です。
ビデオ通話アプリは、コロナ以前から利用している職場もあったと思います。私自身もメーカー勤めだった時から、他拠点との打ち合わせで利用しておりました。
コロナをきっかけに、これらのアプリの普及が進み、多くの人が利用するようになりました。今では老若男女問わず、ビデオ通話アプリを利用しています。
ビデオ通話アプリの普及により、クライアントとの会議や資料作成などの業務を実施するテレワーク環境が整いました。
クラウドが普及した
2つ目の理由はクラウドの普及です。
従来、業務課題解決のために、ITソリューションを導入するとなると、サーバ設置やアプリケーションをインストールなどの現場作業のためにクライアントの敷地内まで赴く必要がありました。
しかしクラウドの登場により、クライアントの職場まで赴く必要がなくなりました。クラウドを利用すれば、世界中のどこからでもソリューションの構築作業が可能です。
ユーザにとっても、物理サーバをクラウドの敷地内に設置する(オンプレミスと言います)よりも、クラウドを利用するメリットが大きいため、すでに現在進行中のプロジェクトのほとんどがクラウドの利用を前提としています。
※話は逸れますが、クラウドのメリットについてはこちらを参考に学習してみてください。
もっと自由に生きたいという本能
3つ目の理由は、もっと自由に生きたいという人間の本能だと考えます。
そもそも毎日往復1~2時間かけて通勤したい人なんているのでしょうか。テレワークであれば、この時間を家族と過ごす時間や趣味の時間として有効に使えます。それを体験してしまった以上、あの辛かった通勤生活に戻るのは困難です。
そうした背景から、多くの会社が働き方改革としてリモートワークをベースとした勤務形態や、通勤圏外での居住も許容するという方向にシフトしています。もちろんコンサルファームも同様です。昔はブラック企業と呼ばれていたコンサルファームも、いまではすっかり優しい世界となっていますので、個人が一番能力を発揮できる環境から仕事ができるよう、どんどん新しい制度が導入されています。
コンサルファームごとの新しい働き方の取り組み
これまで分析してきた通り、多くの企業でテレワークを軸とした働き方が当たり前になっています。さらに居住地の自由を認める制度など、コンサルファーム各社で様々な取り組みがあります。(実体験+ネット調べ)
デロイトトーマツ
バーチャル駐在員・・・従来の海外駐在では、他国の任地に物理的に駐在しながら役務を提供しますが、「バーチャル駐在」では、任地に物理的に駐在することなく、リモートで役務を提供します。
アクセンチュア
ロケーションフレキシビリティ制度・・・日本全国どこからでもリモートワークによるプロジェクト参加が可能。
アビームコンサルティング
Free Location制度・・・場所と時間にとらわれない働き方を可能とする制度として導入。アビームオフィスやクライアント先だけでなく、自宅やシェアオフィスでの勤務が可能。
EY Japan
地方創生テレワーク推進運動・・・内閣府/内閣官房が推進する運動。EY Japanはこの運動に賛同。リモートワークを活用したフレキシビリティの高い働き方により、地方に居ながら東京の業務への関与、あるいは、都心部に居ながら地方の業務にアサインされる働き方が可能。
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まとめ
本記事ではコンサルファームでの働き方についてご説明しました。
私は地方のメーカーからコンサルファームに転職しております。地方ですので入社したコンサルファームの拠点はないのですが、地方在住のままテレワークで2年間仕事を続けられています。
私自身の体験として、コンサルファームでの働き方は自由度が高く、大変満足しています。